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ショットブラストとショットピーニングでは加工の目的が異なる
「ショットブラスト」と「ショットピーニング」は、どちらも投射材にショットを用いた表面加工ですが、その目的が異なります。
ショットブラスト加工の目的
ショットブラストは、表面を粗く加工することにより「錆の進行を防ぎ塗料を長持ちするため」に活用されています。

ショットブラストの目的、効果、仕組み、種類を詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

ショットピーニング加工の目的
一方、ショットピーニングは、表面加工により「金属材料を強くするため」に活用されています。
研掃が目的ではなく表面組成を変えることが目的です。
ショットピーニングとは?
ショットピーニングは、鉄または非鉄金属の小さい丸球(ショット)を、遠心力や空気圧によって、高速度で対象物に衝突させ、耐久性などを向上させる加工方法のことです。
テレビなどで、刀を作る鍛冶屋が、刃の部分を叩いているシーンを見たことがあると思います。これは、繰り返し叩くことで鉄の強度が高まるためです。

ショットピーニングの原理も、それと同じで、対象物である金属に投射材をぶつけることで、その強度や耐久性を高めています。
ショットピーニングの効果
ショットピーニングは、機械部品の信頼性向上や機能表面の創成の重要な技術として利用されており、下記のような効果があります。
- 疲労強度の向上
- 耐摩耗性の向上
- 耐応力腐食割れ性の向上
- 放熱性の向上
- 表面組成変化
ショットピーニングが活用される業界や製品
ショットピーニングは、長時間連続して酷使され、疲労が激しい部品に効果的です。
下記のような製品にショットピーニング加工が使用されています。
- 火力発電所のボイラ蒸気加熱管
- 航空機や自動車などの部品
- 化学プラントの圧力容器
株式会社ニホンケミカルでは、石炭火力発電所にて使用される超々臨界圧ボイラ蒸気加熱管を対象としたステンレス鋼管内面ショットピーニング加工を行っております。

まとめ
- ショットブラストとショットピーニングでは加工の目的が異なる。
- ショットブラストは、表面を粗く加工することにより「錆の進行を防ぎ塗料を長持ちするため」に活用されている。
- ショットピーニングは、表面加工により「金属材料を強くするため」に活用されている。

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