この記事を書いた人
氏名:小林正人(こばやしまさと)
役職:営業本部 ショット・サービス営業担当資格:ISO内部監査員、購入品受入検査員、手動塗装業務作業員資格
昨今、鋼材価格の高止まりや人材不足、人材確保の為の人件費上昇といったニュースが絶えません。製造業の現場において、「コストダウン」と「納期の安定」は、これまで以上に切実な課題となっているのではないでしょうか。
「価格が上がってしまい、採算が合わない」「人手不足で一から製品を作り上げられない」
そんな厳しい状況に直面している今、改めて注目したいのが「製品の再利用」です。製品の再利用を高品質かつスピーディーに実現するために不可欠な技術こそが、「ショットブラスト」です。
今回は、そのような「コスト」「時間」「人」の問題を解決するきっかけとなる「製品の再利用」のメリットと、それを支えるショットブラストの役割について解説します。
目次
古い製品の「再利用(リユース)」をおすすめする理由
製造業において、これまで製品や工具は古くなれば「廃棄して新品を購入する・製作する」ことが一般的でした。
しかし、昨今の鋼材価格の高止まりや人材不足、人材確保の為の人件費上昇といった状況を踏まえると、今まで以上にコストダウンへの意識が高まっております。
手元にある古い製品や設備を資産として捉え直し、再利用することでコスト面や人の問題をクリアした、安定したモノづくりが可能になります。
新品の製品を一から製作する場合、図面作成から材料手配、加工など多くの工程が必要となり、当然ながら費用も時間も人手もかかります。一方、既存の製品を再利用する場合、基本形状は既に完成しているため、表面のクリーニングやメンテナンスだけで済むケースが多々あります。
製品の再利用を行うことで、新品の購入や製作に比べてリードタイムを大幅に短縮できるため、急なトラブルや増産対応にも柔軟に対応可能となるのです。
つまり、廃棄予定だった製品を再利用することで、コスト・時間・人手を抑えることが可能となります。
製品を再生させる「ショットブラスト」とは?メカニズムと役割
錆だらけの古い製品を高品質に再生させる決め手が「ショットブラスト」です。
再生の要となる「ショットブラスト」のメカニズム
ショットブラストとは、投射材と呼ばれる細かな粒子を高速で対象物に衝突させる加工技術です。
イメージとしては、硬い粒でできた強力なシャワーを浴びせることで、金属表面の汚れを弾き飛ばし、同時に小さな窪みを刻み込んでいるような状態です。
単に表面をきれいにするだけでなく、あえて微細な凸凹を形成することで、塗装を施した際、塗料の密着性が格段に上がります。
製品の再利用においてショットブラストが担う役割
製品の再利用において、ショットブラストは主に以下2つの役割を果たします。
役割1:クリーニング(金属表面の錆・汚れの除去)
長期間使用された製品や屋外に放置された機材は、頑固な錆や古い塗膜、油汚れで覆われています。これらを人の手やブラシで除去するのは膨大な時間と労力がかかります。
ショットブラストなら、高速で粒子を投射することで、複雑な形状の製品であっても、隅々まで錆や汚れを除去することができます。
役割2:下地処理(金属表面を凸凹にして再塗装・コーティング密着性向上)
錆や汚れを除去した後、多くの製品は再塗装やコーティングを行って仕上げます。この時、表面がつるつるの状態だと、塗料がうまく密着せず、すぐに剥がれてしまう原因となります。
ショットブラストを行うと、金属表面に無数の微細な凸凹が形成されます。この凸凹に塗料が入り込むことで、塗膜の密着力が格段に向上し、塗装剥がれなどの品質トラブルを防ぐことができます。
【活用される業界】
実際に、以下のような分野でショットブラストが活用されています。
- 建設用資材:鉄骨構造部の防錆処理、マンションやビルの非常階段など
- 自動車部品:エンジン部品、ボディの塗装剥離など
- インフラ:橋を支える橋梁(きょうりょう)部品、道路など
- 航空宇宙産業:ジェットエンジンのタービンブレードなど
ショットブラストの外注で「低コスト」「短納期」を実現するには?
ショットブラストは自社で設備を持つことも可能ですが、騒音・粉塵対策や、設備のメンテナンスコストを考えると、専門業者への「外注」が合理的であるケースも少なくありません。
外注を利用する大きなメリットは、高額な設備投資や環境対策が不要になる点です。また、熟練の技術者が材質や形状に合わせて最適な投射材を選定するため、品質のばらつきがなく、安定した仕上がりが期待できます。
一方で、製品の持ち込みや引き取りに輸送コストや時間がかかる点はデメリットと言えます。納期によってもコストは変動し、短納期で依頼した場合には割増料金が発生します。
外注を利用する中で、さらにコストと納期を抑えるためにはいくつかのコツがあります。
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後工程を一括担当できる業者を選ぶ
ショットブラスト単体ではなく、その後の「一次プライマー(防錆を目的とした下塗り塗装)」や「塗装」「検査」、さらには「切断・曲げ」「組み立て」まで一貫して依頼できる業者が好ましいです。運送費の削減、短納期に繋がります。
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できるだけ「近くの業者」に依頼する
鋼材や完成品の輸送距離は、そのままコストと時間に直結します。物理的に距離が近い業者を選ぶことで、輸送費を抑えつつ、急ぎの案件や不測の事態にもスピーディーに対応してもらえます。
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使用する塗料を業者に任せる
自社で特殊な塗料を指定すると、業者がその塗料を調査するのに時間がかかることがあります。特にこだわりの指定がない場合、塗料の選定は業者に任せましょう。
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案件の資料を事前に提供する
加工する対象物の図面や現物の写真、施工仕様書などの情報を「お問い合わせ」の段階で、できるだけ詳しく提供しましょう。情報が揃っているほど業者側の検討がスムーズになり、見積もり回答や段取り確定までのスピードがアップします。
「コスト」「時間」「人」の問題を解決する方法まとめ
鋼材価格の高止まりや人材不足、人材確保の為の人件費上昇は、製造業にとって大きな課題です。しかし、視点を変えれば「コストダウン」や「納期短縮」を実現するチャンスとも捉えられます。
これらを実現する上では、新品の製品購入や製作だけにとらわれず、「今ある製品を直して使う」という選択肢を持つことが重要です。ショットブラストによる高品質な製品再生を取り入れ、不透明な市況に負けない、強固な生産体制を構築していきましょう。
ニホンケミカルは、鋼材へのショットブラスト加工で豊富な実績を持つ会社です。全国に拠点があり、短納期のご依頼にも柔軟に対応できます。長年の経験をもとに、お客様の用途に合わせた処理を提案し、品質・納期・コストのバランスを重視しお客様のご要望に寄り添うことが私たちの強みです。鋼材の表面処理でお困りの際は、ぜひニホンケミカルにご相談ください。
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