この記事を書いた人
氏名:延廣学(のぶひろまなぶ)
役職:管理本部 品質管理室 課長資格:NACE COARTING INSPECTOR L-2、ISO9001:2015 管理責任者、化学物質管理責任者
物流業界の2024年問題により、運送ドライバーの労働時間が短くなり、運送能力が低下することが懸念されます。
この記事では、この問題がショットブラスト業界にもたらす影響と、具体的な対策について解説しています。
物流業界の2024年問題とは?
物流業界の2024年問題とは、働き方改革関連法により、
2024年4月1日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が制限されることによって発生する問題のことです。
2018年6月に改正法が成立した、働き方改革関連法によって
時間外労働の上限規制が大企業、中小企業と順次適用されてきましたが、
自動車運転業務を含む一部業種では、業務内容の特性上、長時間労働の是正には時間がかかると判断され適用が猶予されていました。
しかし、2024年4月1日より自動車運転業務においても適用が開始され
運送業界ではこれまで通りの輸送能力を提供することが難しくなると想定されています。
- 時間外労働の上限が年間960時間に制限されます。
→月に約17.5時間の削減を意味します。 - 拘束時間の上限が1日15時間、1ヶ月284時間、1年3,400時間に制限されます。
→休息時間を1日9時間以上確保することを要求します。 - 割増賃金の引き上げが行われます。
→深夜労働や休日労働に対する割増率が25%から35%に上がります。
ショットブラストへの影響
物流業界の2024年問題はショットブラスト業界にも影響を与えます。
ドライバーの労働時間が短くなることや人手不足で輸送日数がかかることが予想されます。従来の1日で到着していた鋼材も2日かかることが増え、納期に影響が出るでしょう。
その結果、ドライバーの拘束日数が長くなり、運送コストも高くなります。
では、どのような対策ができるでしょうか?
できる対策
運送距離を見直す
近くのショットブラスト工場を利用することで運送距離が短くなり輸送にかかる時間やコストが削減されます。
また運送距離が短いほど、天候や交通渋滞などの要因による遅延リスクも低下します。これにより、製品の品質や納期への影響を最小限に抑えられます。
複数工程をまとめて依頼する
複数の工程(切断、ブラスト、塗装など)を一括して取り扱うことができる業者を選ぶことで、各工程間の輸送が不要になるため、輸送コストや輸送時間を大幅に削減できます。
まとめ
物流業界の2024年問題はショットブラスト業界にも影響が予想されます。
対策として、運送距離を短縮するために近くのショットブラスト工場を利用し、複数の工程を一括して取り扱う業者を選ぶことで、輸送コストと時間の削減が可能です。
適切な対策を行うことで、影響を最小限に抑えることができます。参考にしてみてください。
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